『ぐるりのこと。』について(その1)
橋口亮輔監督『ぐるりのこと。』(2008)
だらだらとしばらくの間この映画について書きます。ネタバレいっぱいです。
岡山でも観ましたがまた泣きました。この映画の、この夫婦の、何がこんなにも心に深く響くのでしょう。
この映画とは関係ないですが、その昔、ある弁護士が離婚する夫婦についてラジオでいった言葉が印象に残っています。「夫婦は『心の話』『体の話(SEXのこと)』『お金の話』をちゃんとしなくてはダメです。別れる夫婦は必ずどれかかが欠落してます」
なるほどこの映画の夫婦は、少なくとも『心の話』と『体の話』はちゃんとしてると感心します。嵐の日、子供を失ったことによって心を閉ざし、泣きじゃくりながら悲しみを夫にぶつける妻に対して、最後まで優しく語りかける夫。「なんであたしと一緒にいるの?」「好きだから」。そんなとっても良いシーンから、「キスしょうと思うたけど鼻水が…」と妻の鼻水をとってあげて、その手が小さい話からいきなり『下ネタ』へと繋がるやりとりはお見事。キスするより、ティッシュを鼻にあててくれて鼻水とってくてる夫の方が素敵だし、夫婦間の下ネタは全然『不快』なものではなくて『微笑ましい』です(^-^)。
お風呂のシーンもそう。ふたり仲良くお風呂入ってるではないですか。そんなに広くない浴室でじゃれあってる夫婦は『素敵』で『微笑ましい』です。
畳の上でふたり並んで寝転がって、妻が書いた天井画を見ながら、しっかり手を握り、楽しそうに足で小突き合うシーンなんて、観てるこちらまで嬉しくなって涙がでてきます。ホント『素敵』で『微笑ましい』夫婦です。
どんなときでも一緒にいてくれて、話し合える夫婦。カッコ良くなくて裕福でもないけれど、この映画の『カナオ』と『翔子』の夫婦はある意味理想的な夫婦じゃないかと思います。こんな『素敵』で『微笑ましい』夫婦はいいなぁと思います。
まぁ、夫が女性にだらしないってことは…『素敵』じゃないけど『微笑ましい』範囲ということで…(^-^;。
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