『恋愛論』…私には似合わないタイトルですが(^-^;。
まだ秋には少し早いですが、少し暑さも和らいできたので久しぶりに読書をしました。趣味の本箱から選んだのは坂口安吾の作品集『堕落論』(角川文庫 )の中から『恋愛論』です。坂口安吾は太宰治なんかと同時代の作家。代表作は『白痴』『桜の森の満開の下』等々。本格推理小説の『不連続殺人事件』なんかも書いてます。
『恋愛論』、これ、なかなか良いのですよ。今から60年前の作品ですが、男女の本質、人間の本質が見事に書いてあって、最初に読んだときにはえらく感動したものです。目からうろこが落ちたというか、「そう、そうなんだよな」って感じで、時代が変わっても男と女の関係は全然変わってないんだなぁと実感できました。
『教訓には二つあって、先人がそのために失敗したから後人はそれをしてはならぬ、という意味のものと、先人はそのために失敗し後人も失敗するにきまっているが、さればといって、だからするなといえない性質ののものと二つである。恋愛は後者に属するもので、所詮幻であり、永遠の恋など嘘の骨頂であるとわかっていても、それをするなといい得ない性質のものである。それをしなければ人生そのものがなくなるようなものなのだから。』云々…
恋愛論といいながら、人間論というか人生論というか、人が生きていく意味を平易な文章で、結構具体的に論じてあって、実は30代後半から何度も読み返していて、この作品は私の考え方の教科書的な存在のひとつなのです。
『孤独は、人のふるさとだ。恋愛は、人生の花であります。いかに退屈であろうとも、このほかに花はない。』
この作品、あまり若いときには読まないほうがいいですが、30歳すぎて、それなりに恋愛経験をされた方達にはかなりお勧めです。意外と坂口安吾いいですよ(^-^)。『悪妻論.』もなかなか面白いです。
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